アスリートに見られる「肩痛」は大きく3つに分類されます。 2 肩が壊れる前で、局所に負担が強いられて痛みが生じている。
スポーツの動作だけでなく日常生活レベルでも痛みがある場合には、
Aでは、スポーツフォームが悪いため、及び身体が発している危険信号に気づいていない為の、2つの原因が考えられます。 スポーツフォームが悪い場合には、正しい動作を修得する必要が先決です。身体が発している危険信号に気がついていない場合には、痛みが起こるメカニズムを知る必要があります。
Bの一過性の疲労による肩痛は、動かし始めは痛いけれども、動かしているとだんだん痛みが消えていくというものです。これは、通常の疲労を取るケアをすれば解決します。 しかし、ケアが不十分のまま運動を続けると、決まった動作をした時に肩が詰まる、あるいは外れるような違和感や痛みが生じる状態になり、肩が壊れてしまいます。
Aのケースでは、痛みがある肩そのものに対するケアも大切ですが、肩を取り巻く全身的なストレッチングといったコンディショニングの方が重要になります。 例えば、肩先で円を描いた時に、三角形を描いていたり、胸を張った時に肩甲骨が脊柱に寄らず腰が反っているだけだったりと、自分が意図した通りには動いていない事がほとんどです。
その場合には、クロールや背泳をするときのように腕を大きく回したり、肘を横に上げて肘先で円を描いたりして肩周囲の筋群をストレッチします。 股関節のねじれや体幹の可動性などもチェックして、動きに制限がある場合は、関連の筋肉をストレッチします。こうする事で腱板が機能しやすい状況になり、動きが改善されて痛みは軽減していきます。
偏ったトレーニングをしていたケースでは、一般的に腱板訓練を行います。 チューブを用いて力を入れたら、すぐに抜くというような負荷の少ない動作を行う事によって低下している腱板の機能を高めて、筋の活動のバランスを整えることが目的です。 スポーツ動作は中止し大きな筋力を必要とするような重量物を用いるトレーニングは極力避けます。
Bのケースは運動前にどの部分をストレッチすると肩の痛みが減るかということを、自分自身で見つけて行う事が大切です。
筋肉の疲労回復という意味では、運動直後のアミノ酸やプロテインの補給もありますが、サプリメントの過信は危険です。 その他、クールダウンも大事であり、運動直後には、炎症を抑える為にアイシングを行う、運動後に軽くセルフマッサージをする、入浴時に交代浴(冷たい水と温かいお湯に交互に入る)をするという取り組みをお勧めします。 |
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